布施剛臣建築設計事務所布施剛臣建築設計事務所

2022.06.04

経年美化を目指して

「小白川町の住宅」は外構完成から約1年が経ち、4月に行なった住まいの1年検査の内容を踏まえ、本日は建主さんや有志の方と一緒に屋久島杉の板塀の清掃・メンテナンスを行いました。

道路に面する南側の板塀は埃などが付着した黒ずみ汚れがだいぶ目立っていたので、AUROの天然成分の洗剤を使って以下の手順で清掃しました。

1.事前準備として板塀全体を水で濡らす
2.洗剤を使って板の繊維に沿ってブラシで黒ずみ汚れをやさしく落とす
3.板塀全体をきれいな水ですすいで乾燥させる

一般的に建物は年数が経つと少しずつ経年劣化していくと言われますが、洗浄・乾燥の手入れを行なった板塀は天然素材ならではの味わい・深みのある新たな美しさが出てきたように感じました。
そして何よりメンテナンスフリーではなくあえて自らの手を加えてメンテナンスを楽しむことで、建主さんをはじめ今回作業に参加した私たちにこの建物に対するこれまで以上の愛着が湧いてきたように思えます。

最後に軒下のテラスでスタートした作業終わりの一杯を含め、今日は設計という仕事に対する充実感と幸せを感じた1日となりました。