谷地の住宅
- 用途
- 住宅
- 所在地
- 河北町
- 構造
- 木造
- 階数
- 2階建て
- 延床面積
- 182.15㎡
- 竣工年月
- 2025年5月
- 施工
- 株式会社高木
[ 断熱仕様 ]
- UA値
- 0.23W/㎡K
- Q値
- 0.96W/㎡K
- C値
- 0.7c㎡/㎡
- 外壁断熱
- 高性能GW16K 105mm+140mm
- 屋根断熱
- 性能GW16K 315mm
- 床下断熱
- 高性能GW24K 105mm+GWB32K 50mm
- 断熱レベル
- Q1.0住宅レベル1、山形健康住宅Y-G3
風土と共にある、のびやかな住まい
敷地は河北町谷地の下槙・要害地区に位置し、かつての集落の歴史が残る地域にあります。本計画では、先祖から受け継がれてきた屋敷内にある既存建物や庭を継承しながら主屋の建替えを行いました。
敷地を訪れて感じたのは、山々に囲まれた穏やかな風景、屋敷内の中庭、南面に広がる田園など、この土地が持つ素晴らしい「場の力」でした。そこで、このような敷地のポテンシャルをどのようにして住まいに取り込み、新たな風土を作り出すかが本計画の出発点となりました。
屋敷内の中庭と田園風景を結んだ位置に本計画の骨格となる「プロムナード」を据え、これに密接して建物を配置しました。「プロムナード」を介して中庭・田園風景・住まいが近い距離感で繋がることで、この敷地が持つ素晴らしさを建物内の各所で最大限に享受できるような計画としました。
建物内はオープンな平面計画によって、空間につながりと広がりを持たせ、各方面に切り取られた窓からは光や風とともに景色が流れ込んできます。深い軒による軒内空間は、夏の日差しを和らげて冬の雪から建物を守るとともに、室内と家庭菜園や田園風景を緩やかにつなぎ、この土地における暮らしをより豊かなものにしています。
外観は、勾配の異なる二枚の切妻屋根を上下階に重ね、建物のボリュームを分節させて周囲の風景に静かに溶け込ませることで、以前からここに建っているような佇まいを目指しました。
この住宅は外皮平均熱貫流率UA値0.23W/㎡Kを実現し、「やまがた省エネ健康住宅」の最上位等級Y-G3を取得しています。最も寒い朝でも室温が16℃を下回らず、薪ストーブを据えた空間は輻射熱で壁や天井を温め、室温以上のぬくもりを体感できます。「雪国の冬でも縮こまらず、開放的に暮らす」というテーマを、具体的な住まいのかたちで実現しました。
「谷地の住宅」は、過去の記憶を継承しつつ、地域へ開かれた住まいとして、風景とともに歩み続ける建築を目指しました。田園と中庭、そして人の営みが緩やかに結びつきながら、これからも新たな暮らしを育んでいく場となることを願っています。






















































































































