障がい児通所支援施設「アジェンダやまがた」
- 用途
- 障がい児通所支援施設(児童発達支援、放課後等デイサービス)
- 所在地
- 山形市
- 構造
- 鉄骨造
- 階数
- 2階建て
- 工事種別
- コンバージョン(用途変更)
- 延床面積
- 486.81㎡
- 竣工年月
- 2021年11月
- 施工
- 株式会社市村工務店
- 備考
- 令和2年度山形市社会福祉施設等施設整備費補助金事業
地域の建築ストックを再びてらす
障がい児通所支援施設「アジェンダやまがた」は、これまで山形市木の実町で音楽の楽しさを通した療育活動や音楽指導を行なってきました。本計画は、木の実町の将来の道路拡幅に伴い、山形市あこや町にある旧大風印刷事務所の既存建物を障がい児通所支援施設へと用途変更を行う「移転コンバージョン」です。また、山形市の障がい福祉課を通して国から決定を頂いた施設整備交付金事業となっています。昭和50年代の既存建物の地域ストックに対して現行建築基準法の遡及の有無を整理しながら、障がい児通所支援施設へとリニューアルし、音楽を通して地域を明るくしていくことが計画の目的です。
ターコイズブルーを新しいコーポレーションカラーに据え、限られた予算の中で建物の内外部の一部について改修を行いました。空や緑をイメージしたこの色には、新しい施設でも変わらずに児童と「ありのままに、自然体のままに向き合いたい」という代表の強い想いが込められています。建物は、やさしい自然光や植物・ターコイズブルーの仕上げ材などを取り入れながら、児童・スタッフみんなが元気の湧いてくる居心地の良い「第二の我が家」のような場所をつくることが大きなテーマでした。
1階の音楽レッスン室と事務室の間にみんなのちょっとした憩いの場となる「リビングスペース」を配置しました。ここはレッスンに来た児童をやさしく迎え入れ、緊張を和らげてリラックスできる「家のリビング」のような空間です。また、事務室の各所に設けた窓越しに児童の様子を見守ることのできる見通しの良い造りや、オープンでスタッフ間のコミュニケーションが取りやすい円型のデスク計画などにより、スタッフが生き生きと働ける職場環境づくりを目指しました。