2021.06.18
小白川町の住宅
雪国の住まいをてらす
省エネルギーで断熱性の高いQ1.0住宅の性能基準を満たし、雪国においても快適に暮らせる建物を目指して計画しました。さらに、軒の深いテラスを設けて外と適度な距離感を保ちながら、断熱性に優れた大開口サッシを使用して内外を緩やかに繋げることで、快適性のさらなる追求と雪国におけるのびやかで豊かな暮らしの提案を行っています。
本建物の特徴は、朝日が降り注ぐ東側に南北に向かって和室・リビング・ダイニングが一直線に広がる「リビングスペース」と、これらを取り囲む「コの字型のデッキテラス」が内外で繋がる平面構成です。リビングスペースの中心には吹抜けを設けることで、上下階の結び付きや家中どこにいても暖かい室内の一体的な心地良さを高めています。リビングからテラスを介して南に抜ける先にはシンボルツリーのアオダモと野芝のグランドカバーを設け、建物に潤いを加えています。
このようにして、冬でも暖かい室内環境を整えた上で、外との関係を制約することなく、開放的でのびのびと暮らせる建物を実現することができました。また、この建物は「やまがた健康住宅」の設計認証申請を行い、県の審査と現地検査を経て、断熱性能レベルⅡ(UA値0.34w/㎡K以下)の認定を受けています。