2020.04.30
ファサードとしての屋根再考2
感染症拡大の状況下の中、芳賀タウン南公民館は施工者による細心の注意を払った取り組みによって工事が少しずつ進んでいます。建物が出来上がることに対して、これまで以上に設計監理者として感謝と喜びの想いが一層強くなっています。
本建物の「屋根」は、東側の公園の丘からとともに、西側の幹線道路を通る歩行者や運転手から見てもファサードの一部となります。
今回は「気軽に立ち寄れる地域のサロンとなる公民館」を目指し、白い下見板張りの外壁と一体となって軽やかな外観をつくれるような屋根の色を選定しました。
2020.04.22
庭石の佇まい
現在計画中の住宅の既存建屋解体時に建主さんより譲り受けた庭石の2つを事務所前の庭に設置させてもらいました。
知り合いの芸術家の方からは、ある展覧会の時に「日本庭園には必ず石があり、生命の象徴である山のメタファーとして石が表現されている」というお話を聞きました。
ある建築家の方からは、講演会後の懇談の場で「石(岩)をおくことで象徴性がつくられるのではなく、石がもたらす潜在的な力がその周辺を次第に特別な場所にする」というお話を聞きました。
設置された石は建物でいうと完成したばかりのようなものですが、庭石を眺めることを楽しみながら永い年月をかけて上記の「2つの言葉の意味」や「佇まいの変化」を観察していきたいと思います。
2020.04.07
甘崎屋店舗併用住宅・1年検査
甘崎屋店舗併用住宅の1年検査を行いました。
店舗・住宅ともに1年間使用してみての様々な感想・追加要望を建主さんに聞きながら、建物の成長や変化を直接感じることができる貴重な時間となりました。
本建物の2階住宅部は、各部屋へとつながる「通路」を一般的な寸法よりも余分に設けることで、家族の「サブリビング」ともなる共用スペースとして計画しました。まっさらな塗り壁と表しの柱や小屋組みに包まれ、天窓から光が降り注ぐ内包的な空間となっています。
建主さんから、ここではこんなことやあんなことをして使っているという「サブリビングの多様な使われ方」や、ここでは暖房が必要最小限で心地よく過ごせるという「サブリビングの快適性」について話を聞くとができ、設計者として素直にうれしい気持ちとなりました。
2020.04.04
ファサードとしての屋根再考
芳賀タウン南公民館の「屋根」は隣接する公園の緑の丘のてっぺんから眺めるとファサードの一部ともなります。
今回は「新しいスタイルの街の風景になること」と「公園で遊ぶ子供たちにも高揚感を与えること」に考慮し、木目の外壁と一体となって明るい外観をつくれるような屋根の色を選定しました。
現在は木造の骨組みと屋根だけからなる表情ですが、完成まで引き続き街や公園との調和を確認し続けていきたいと考えています。
2020.03.26
八日町の住宅・完成検査
中庭を中心に既存建物と新築建物を組み合わせてコの字型の形状をなす「八日町の住宅」の完成検査を実施しました。
建て主さんの家にかける想い・情熱が一番の原動力となり、3社で密に打合せを重ねながらこのように完成したことをうれしく思いながら検査をさせて頂きました。
2020.03.20
芳賀タウン南公民館・木造建て方
芳賀タウン南町内会公民館の木造金物工法による建て方工事が進み、外観のシルエットが徐々に表れてきました。
今回の計画は、隣接する中央公園の起伏に富んだ緑の丘に呼応するように、ボリュームバランスに考慮してメインの集会室がある平屋建て部を西側へ、各諸室が集約した2階建て部を東側へ配置しています。
2020.03.19
小白川の住宅・地質調査
南東に千歳山、北東に盃山を眺める「小白川の住宅」。
本日、地質調査を実施しました。
約半年の間、建て主さんと打合せを重ねて基本設計・実施設計を行い、いよいよ計画のゴールが間近となっています。
これからは見積り・工事着工へと進みますが、この土地に立ち、設計の5つのテーマに沿って計画した本住宅が完成するのを想像すると非常に楽しみです。
2020.03.01
原点回帰
事務所を開設してから走り続けて気づけばまもなく2年。
掲げたテーマの実現まで道のりの途中ですが、原点ともいえる場所を久しぶりに訪れてきました。
(以下、リーフレットより抜粋)
「丘の上から最上川を見おろせば、そこには画家本人が描き続けた原風景がある。
その最高の絶景を見る人は、最上川の雄大な流れと空気の気持ち良さに、
ただただ眺めることに没頭してしまう。
まさにこの美術館は、最上川と共に生きてきた画家の原点に建っている。」
ここを訪れるたびに、地域につくるべき建築の本質を教えられます。