2022.06.29
アジェンダやまがた・「Works」更新
昨年の11月に竣工した障がい児通所支援施設「アジェンダやまがた」を「Works」に追加しました。
コンバージョンを行い移転リニューアルした施設は約半年が過ぎ、現在は児童・スタッフの方々がお互いに生き生きと活動しながら、日々音楽を通した療育支援が行なわれています。
昭和50年代の既存建物に新たな息吹が吹き込まれ、人がリニューアルした建物から音楽支援活動へのさらなる活力をもらう中で、「音楽を通して地域を明るくする」という当初の計画目的がいつか実現されることを期待しています。
2022.06.04
経年美化を目指して
「小白川町の住宅」は外構完成から約1年が経ち、4月に行なった住まいの1年検査の内容を踏まえ、本日は建主さんや有志の方と一緒に屋久島杉の板塀の清掃・メンテナンスを行いました。
道路に面する南側の板塀は埃などが付着した黒ずみ汚れがだいぶ目立っていたので、AUROの天然成分の洗剤を使って以下の手順で清掃しました。
1.事前準備として板塀全体を水で濡らす
2.洗剤を使って板の繊維に沿ってブラシで黒ずみ汚れをやさしく落とす
3.板塀全体をきれいな水ですすいで乾燥させる
一般的に建物は年数が経つと少しずつ経年劣化していくと言われますが、洗浄・乾燥の手入れを行なった板塀は天然素材ならではの味わい・深みのある新たな美しさが出てきたように感じました。
そして何よりメンテナンスフリーではなくあえて自らの手を加えてメンテナンスを楽しむことで、建主さんをはじめ今回作業に参加した私たちにこの建物に対するこれまで以上の愛着が湧いてきたように思えます。
最後に軒下のテラスでスタートした作業終わりの一杯を含め、今日は設計という仕事に対する充実感と幸せを感じた1日となりました。
2022.04.28
街並みのひとつになる
「円応寺の住宅」は外構工事を終え、まもなく完成を迎えます。
この建物は西側にある「片側二車線の大通り」と東側にある「昔ながらの住宅が密集した路地」の二つの通りに面しているのが特徴です。
それぞれの通りごとの空気感や場所性に合わせて、外観の表情やまちとの距離感を計画しました。
年月が経つにつれ、この街並みを彩るひとつとなり、各通りと様々なかたちで少しでもつながりを保てればと思います。
2022.04.08
倉津川を愛でる
天童市中心部を流れる「倉津川」は両岸約1.4kmに約170本ものしだれ桜が植えられ、まもなく美しい桜が咲き誇ります。
この時期に合わせ、本日は所属する団体の一員として天童市の観光名所として多くの人から愛され、天童温泉観光客の散策スポットともなっている倉津川の清掃活動に参加しました。
心地よい朝日を浴びながら、植込みや護岸の草取りと川の中のごみ拾いを行い、心身ともに気持ちの良い時間を過ごすことができました。
まちの清掃活動に参加したことで、今年は満開になったこの桜並木や750mにわたってライトアップされる夜桜を見るのが例年以上に楽しみとなっています。
2022.03.30
自然と人の営みの未来
JIA山形地域会の活動の一環として、ラジオモンスターの「日替り専門家情報 まじゃって楽しい街づくり」に出演してきました。
昨年の6月から始まったJIA山形地域会会員のリレー方式による令和3年度の年間テーマは、これまでの東北で起きた様々な自然災害を踏まえ、「自然と人の営みの未来を考える」でした。
テーマに沿いながら、今日の出演では「自然と人の営みの未来を”住宅”から考える」という題材でパーソナリティーの菊地喜美子さんと一緒に話をさせてもらいました。
住宅レベルとしては”外”と”住まいにおける人の生活”を「適度な距離感で保つこと(近すぎず離れすぎず)」が今後に向けた一つのあり方なのかなあと話をしました。
昨年住宅雑誌「イエココロ」に掲載されたお宅を例に、適度な距離感を保つために取り上げて説明した項目は以下の2つです。
1.自然と近づきすぎずに適度な距離感を保つこと
→建物に軒・庇をもうけて自然と人の生活に中間領域や間(ま)をつくる
2.自然と離れすぎずに適度な距離感を保つこと
→設地性を保ちながら中間領域を介して地面や緑とほどよくつながる
このような要素を取り入れながら、自然に対して建物や人がもっとおおらかでいられるような、適度な関係・安心して暮らせる関係をつくっていければと考えています。
2022.03.14
春の訪れとともに
「円応寺の住宅」は外廻りの検査を終え、足場がようやく外されました。
例年以上に雪深く厳しい冬だったからこそ、まもなく来る春の訪れと相まってまちに少しずつ表れ出した建物の表情を見てとても晴れやかな気持ちとなりました。
明るい下見板張りの外壁と杉板の木材がまちに対してちょっとした軽やかさとぬくもりを与えられたらと思っています。これから設置される板塀と「ウチニワ」の樹木がさらに表情を引き締めてくれる予定です。
内装工事も順調に進んでいます。
1階と2階の中間層に設けられた、家族みんなで使える眺めの良い「ワークスペース」はこの建物の特徴の1つです。
スキップフロアにあることで上下階の窓や各部屋からまちの景色や職人さんの動きがあちこちから飛び込んできて、高低差を利用した空間の楽しさをしっかりと確認することができました。
2022.02.08
小さな家をつくる
旭化成建材さんの主催による本日のWEBセミナー「ネオマアカデミー」では、建築知識ビルダーズ編集長の木藤さんからこれからの家づくりについて話をいただきました。
3つのテーマの中で特に印象に残ったのが「小さな家」についての内容でした。ウッドショックを始めとする各種資材の値上がりやサスティナマインドの高まりを踏まえ、延床35坪×80万=2800万円の住宅より延床28坪×100万=2800万円の小さくて高性能な住宅を目指すという考え方です。
小さな家をつくる主なポイントは以下の通りです。
1.敷地に対してひと回り小さくつくる
2.余白に屋外空間をつくる
3.使える屋外空間にする
4.広いリビングの概念を取り払う
5.造作で居場所をつくる
6.カウンターキッチンをやめる
7.際(きわ)まで使う
弊社で現在工事中の現場や計画を進めている物件においても、様々な条件を加味したコンパクトな家づくりの流れが来ています。
今日の内容も参考にしながら、コンパクトでありながらも快適で心地よい家づくりを目指してさらに設計を突き詰めていきたいと考えています。
2022.01.26
音楽でこころを育む
昨年の12月1日に移転オープンを迎えた障がい児通所支援施設「音楽なかまプリモ・アンジェリ」は、春先の舗装工事やその他諸工事に向けて現在細部の打合せを重ねています。
打合せをしながら、たまに別の部屋から音楽を通して子供さん達と生き生きとレッスンをしている様子が聞こえてくると何か嬉しい気持ちになります。
音楽療育による成長を分かち合う場として定期的に行われているドルチェットコンサートや日々の活動を見せてもらいながら、今回の業務を通して音楽が育む様々な力を改めて実感しています。