布施剛臣建築設計事務所布施剛臣建築設計事務所

2021.04.24

内外をつなぐ庭木の働き

「小白川の住宅」の外構工事がおおよそ終わり、本日は建主さんと一緒に確認・検査を行いました。

リビングから軒の深いテラスを介して南面に抜ける先に設けたアオダモのシンボルツリーと芝生のグランドカバーが昨年12月に既に完成している建物の内と外をつなぎ、住まいにさらなる潤いをもたらしてくれていました。

今後は、今回完成した庭木の緑の成長と共にテラスのデッキ材や外壁正面のシベリアンラーチ材・目隠し塀の屋久島杉材などの素材とお互いに調和し、年月を重ねるごとにさらに豊かな表情を作り出してくれることがとても楽しみです。

 

 

2021.04.20

中郷の住宅・リノベーション

昨年の秋からリノベーションの計画を進めてきた「中郷の住宅」の工事請負契約を正式に取り交わし、本日は施主・設計者・施工者による第一回目の現場打合せを行いました。
いよいよゴールデンウィーク明けからは本格的に工事がスタートします。

本住宅は寒河江市の市街地から西に位置し、大江町の楯山公園で大きな蛇行を終えた最上川がゆったりと敷地の北側を流れる長閑な場所にあります。

今後は施工していただく市村工務店さんと連携をとり、築90年となる建物がこれまで歩んできた佇まいを大切にしながら、快適で暖かな暮らしへのアップデートを目指し、引き続き改修監理に取り組んでいきたいと考えています。

2021.04.11

新たなステージ

いよいよ今日から事務所を開設して四年目を迎えます。
開設以来全てが初めてのことばかりでしたが、様々な方々とのご縁やご協力の中で建物の設計を通して沢山の貴重な経験をさせてもらいました。

「石の上にも三年」という言葉があるように、この三年で一つずつ地に足をつけてしっかり学んだことを生かし、事務所開設四年目という新たなステージでは、地域のまちなかを明るくてらすというテーマのさらなる実現に向けて、より一層設計活動に励んでいきたいと考えています。

2021.03.31

山寺石の再生

東根市長瀞の醤油工場の解体工事で掘り起こされた土の中から出てきた凝灰岩の山寺石を、参道の敷石として利活用する一連の改修工事がようやく完成を迎えました。

長い間土の中で眠っていて表面が崩れていた原石を、地元の石材屋さんから規定のサイズに裁断の後に丁寧に研磨してもらい、場所を変えて日の目を見る参道の敷石として再生させることができました。

表面に表れる凝灰岩の石肌に時代を感じながら、この石がまた新たな歴史を刻んでいくところを改修に携わった一人として今後もしっかり見守っていきたいと思います。

2021.03.13

まちなかを緑でてらす

12月末に建物の引渡しを終えた「小白川の住宅」は、4月から始まる外構工事に向けて現在細部の打合せを重ねています。

この建物は、南北に向かって和室・リビング・ダイニングが一直線に広がる「リビングスペース」とこれらをぐるりと取り囲む「コの字型のデッキテラス」が内外でゆるやかにつながる平面構成が特徴の一つです。

この特徴を生かし、リビングスペースから半外部空間のテラスを介して南面に抜ける先には、アオダモのシンボルツリーと芝生のグランドカバーなどを設けて暮らしにさらなる潤いを加える計画です。
さらに、前面道路に面する駐車スペースの一角には前庭を設け、車を停めて玄関へと向かうアプローチ路や歩行者が通る街に対してもちょっとした安らぎを与えられたらと考えています。

2021.03.03

想いを電波にのせて

スタジオに向かう途中で山形にも近づきつつある春の訪れに気持ちが高まるなか、JIA山形地域会の活動としてラジオモンスターの「日替り専門家情報 まじゃって楽しい街づくり」に出演してきました。

昨年の6月から始まったJIA山形地域会会員のリレー方式による令和2年度の年間テーマは「コロナ禍の中で建物を考える」です。テーマに沿いながら、今日の出演では「窓まわり・ペリメーターまわりの再考」という題材でパーソナリティーの菅野浩子さんと一緒に考えながら話をさせてもらいました。

換気に対する重要性が高まるなか、窓まわり・ペリメーターまわりのあり方やプランニングにも変化が求められてきています。そこで、密閉型の内部空間を脱して、その部分に風(外気)や光・緑などを伴いながら生活や活動に寄り添って外部空間と連続した心地よい半屋外的な居場所を提案できればと日々考えています。

2021.02.27

素晴らしい出会い

子供が仲良くしてもらっているお友達の家に家族で招待されておじゃましたところ、驚きの出会いがありました。

私たちを迎えてくれた南面する全面掃き出し窓の玄関。(一瞬どこが玄関か迷う)
東西に延びるシンプルな建物を大胆すぎるくらい明確に前後3つのゾーンに分けたプラン構成。
プラン構成の詳細は以下の通り。
ぽかぽかと暖かい南面の縁側土間スペース、開放的な吹抜けのある中央のリビングスペース、様々な物を一同に収納できて間仕切りで隠せる北面の大胆な収納土間スペース。
吹抜けを介して2つの開口を切り抜いて浮かび上がる木の箱のような造りの2階スペース。

迎え入れて包んでくれたただならぬ空間の数々が感動的でとても心地良く、みんなでゆったりとしたひとときを過ごすことができました。

気になりすぎてこのお宅のご主人に質問したところ、設計者は何とA.A.Eの下吹越武人さんでした。今後の設計活動の財産となるような素晴らしい空間体験ができた今日の出会いに感謝です。

2021.02.26

Q1.0住宅のさらなる高み

会員として所属する新住協(=新木造住宅技術研究協議会)のオープンセミナーを受講しました。
新住協では国が新しく定めた省エネ基準を超える断熱性能や年間暖冷房費を半分以下とすることなどを掲げた「Q1.0住宅」を目指しています。

弊社でも昨年はQ1.0住宅レベル1相当の建物が2棟竣工しましたが、本日の鎌田先生の新マニュアルのセミナーを聞いて、さらにQ1.0住宅の性能レベルを引き上げていくための様々な技術・工法を聞くことができました。今後に向けた主な要点や課題は以下の通りです。
・外壁付加断熱部の下地胴縁の方向
(付加断熱t=105の場合の熱貫流率比較:横胴縁0.199 縦胴縁0.217)
・基礎断熱と床断熱の費用対効果
(基礎断熱の場合のコスト確保と床下暖房の実施、床下暖房停止時の足元の冷気対策)
・気流止めの細部施工のさらなる徹底
・熱交換換気の導入の徹底

雪国山形の冬でも暖かく快適に過ごせる「Q1.0住宅」のさらなる高みを目指して、引き続き技術・性能のレベルアップに取り組んでいきたいと考えています。